Momoboda Memo(アプリリア RS50 ドゥカティ ST2 整備 メンテナンス 修理)

趣味の覚書です。DIY等の先駆者様HPには大変お世話になっています。ここらで報告も兼ねて自分でも発信してみようかと思います。現在主に、アプリリアRS50とドゥカティST2の修理・整備・メンテナンスがブログネタです。

Momoboda Memo ~アプリリアRS50 ドゥカティST2 整備メンテナンス 修理~

クラッチ・クラッチケーブル交換

クラッチは滑りの不具合は無いのですが、感覚的に遊びというか半クラの範囲が極端に狭い気がします。

スパッと繋ぐのが好みなので良いのですが、スタート時は回転の落ち込みが激しいので半クラは少し神経を使います。

 

もうちょっとだけ許容範囲が広いとスタートが楽になると思いますが、なんせ元の状態も知りませんので試しに交換してみたいと思います。

 

クラッチ・クラッチケーブルともebayで購入。

 

クラッチはバーネット製と悩みましたが激安品をチョイス。

また怪しげなものを買ってしもた。吉と出るか凶と出るのか…。

イギリスから2週間程で到着。送料込で5,114円。

f:id:momoboda:20150523132502j:plain

f:id:momoboda:20150523121118j:plain

 

金属プレートは真円ではなくポッチ部分があり楕円ぽい。

このポッチは位置決めの印であろうとググりましたが詳細な位置関係が分からず。

別車種ではありましたがエンジン(ミナレリヤマハAM6)のワークショップマニュアルを見つけてGoogle翻訳しながら作業しました。

ネット情報も無さそうなのでこの辺りは後程詳しく書きます。

 

 

ケーブルはノルウェーからの発送で1週間。送料無料の3,028円。

安かったのに送られてきたのは純正品でした。

f:id:momoboda:20150523132653j:plain

f:id:momoboda:20150523121320j:plain

 

 

では作業に入ります。

タンク、シート、左右のサイドカウルを外します。廃液で汚れるのでチャンバー、リアブレーキシリンダーもゲラウェイ。

ギアオイルとクーラントを抜きます。

f:id:momoboda:20150529075635j:plain

 

その間にクラッチケーブルを交換。

機能的にノープロブレムでしたが、エンジン根本のゴムカバーが劣化しているので気分的に交換です。

ワイヤーが伸びきっていてアジャスターは最長でしたが、さすが交換後は最短設定です。 若干、握りも軽くなったかな。 

f:id:momoboda:20150529075815j:plain

 

 

オイル類が抜けたら、ウォーターポンプ・オイルポンプ部分を外してからケースをガバっと開けます。

 

スプリングを留めるプラスネジは結構固く、なめる危険があるためインパクトドライバーで叩いて外しました。

f:id:momoboda:20150529080333j:plain

 

 プレッシャープレートを外して、クラッチディスク(4枚)・金属プレート(3枚)を一気に外します。

右が外した純正ディスク。すり減った様子もなく全然大丈夫な感じ。

捨てずにストックしておきましょうか。

今回装着する方が摩擦材が大きいです。バーネット製のコピー品?

f:id:momoboda:20150529080812j:plain

 

パークリでバスケットをお掃除してから新品ディスクを入れます。

 

まず、プレッシャープレートですが写真の様に矢印の記載があります。

f:id:momoboda:20150529081045j:plain

矢印の裏側を見てみるとポスト穴の真上にギアの凹みがきています。

f:id:momoboda:20150529081248j:plain

 

なのでボス側はポストの上が凸中央の場所に合致します。

穴の刻印がありますので白マーカーしました。

f:id:momoboda:20150529081609j:plain

この印が真上にある状態でクラッチプレートをつらつら入れていきます。

 

 

マニュアルからの図です。

f:id:momoboda:20150529081452j:plain

①~③は間に挟む金属プレートですが、1枚目のプレートはポッチが真上、2枚目は右120°回転した位置、3枚目は240°回転した位置に納めます。

 

f:id:momoboda:20150529082735j:plain

写真は2枚目を入れた状態です。

 

クラッチがすべて納まったらプレッシャープレートの矢印を上に合わせて嵌めこみ、スプリングネジを対角線の順に少しずつ締めていきます。

トルクは0.3~0.5kg・mです。

 

続いてクラッチレバーの位置調整を行います。

f:id:momoboda:20150529083008j:plain

マニュアルを見ると、クラッチケーブルを接続する金具とエンジンカバー部のラインが平行になるのが正しいクラッチ位置のようです。

少しズレてるのかなぁ。

f:id:momoboda:20150530004827j:plain

 

 

この位置を修正するのがプレッシャープレート中央のネジです。19mmナット(下写真の②)で動かないように締め込んであるのでこれを緩めてから、①のボルトをマイナスドライバーで回転調整します。

f:id:momoboda:20150529083522j:plain

19mmナットは62.8kg・mの締付けで固いうえに、クラッチ自体回ってしまうのでインパクトレンチで緩めました。

 

レバー側のアジャスターで平行に近づけてから、センターボルトをマイナスドライバーで緩めてクラッチが程良く切れるようにセッティング。最後に19mmナットをインパクトレンチで締めこみました。

f:id:momoboda:20150530005138j:plain

 

元に戻します。

f:id:momoboda:20150530005526j:plain

 錆びてたボルトは亜鉛メッキ処理www

 

 

冷却水も無い状態なので久しぶりにシリンダーを開けてお掃除でもしましょうか。

f:id:momoboda:20150530005302j:plain

結構汚れてますね。

1500番の耐水ペーパーで軽くオイル磨きしました。

f:id:momoboda:20150530005446j:plain

f:id:momoboda:20150530005602j:plain

若干傷はありますが浅いので許容範囲。

 

 2ストオイルを塗り塗りしながら三角マークを進行方向でシリンダーをセット。

f:id:momoboda:20150530010049j:plain

ヘッドガスケット類を交換して組み付け。トルクは均等に1.4kg・mです。

冷却水を900ml、ギアオイルは75w-90を820mlを注入。

 

エンジン始動。

少し乗った感じではクラッチはスコっと気持ちよく入るようになりましたが、半クラの感覚は変わらんかも…。

しばらく乗ってみないと分かりませんが。

しかし交換前のクラッチも綺麗なもんでしたから、これからはもっと半クラを酷使しましょうかね。

 

全カウルを戻して終了。

f:id:momoboda:20150530010548j:plain

久しぶりに大がかりにバラしたので疲れました。

 

とりあえず、RS50春のレストア祭りはこれにて全て消化です。

来年はクランクシャフト、リアサスペンション、ステムベアリングなんかを整備しましょうか。

ポリーニの80ccボアアップもイイかも。またコツコツ整備貯金しなければ。

 

どうかそれまで故障しませんように。